【ゼミ配属を考えている大学生は必読】卒業研究とは?ゼミとは?

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多くの大学ではゼミに所属し、卒業研究を行いますよね。
早いところだと3年生から、遅いところでも4年の頭には配属されますよね。

やることが明確に決まっている研究室、学生にすべてを任されている研究室。
PIの先生によっていろんなご意向があると思います。
僕はPIの経験はありませんが、学生やPIの方と接することが多いので、僭越ですが僕の考えが少しでも役に立てばと思い、この記事を書いています。

私見を述べさせてもらうと、
ゼミでの活動は「最前線で活躍する研究者から学びを得て一緒に研究ができる」今後の人生でそう簡単にできない経験の一つです。
学部で卒業する人、研究者志望の人、いろんな進路がありますが、
どのような道を進む場合も、ゼミ活動はその後の人生に大いに役立ってくれるはずです!
ゼミ活動は大学に入った一番の醍醐味といってもいいと思います。

どのゼミに入るか

先生の論文を読んでみよう!

学問としての先生の考えを知れる一番の素材は「論文」です。
興味がある先生の論文はぜひ読んでみてください🤩
(研究に限らず僕は新しい方と仕事を始めるときには、その方の本やブログに可能なかぎり目を通すようにしています。
会話が生まれるきっかけになるし、興味を持って調べてくれたことを好意的に思ってくれる人がほとんどなので、その後の話もうまく進みます。)
出版論文が100、200本超える先生も珍しくないので、すべてに目を通すのは現実的ではありませんよね。
また、重要な論文は時代を超えて引用されつづけますが、動向が目まぐるしい研究の世界では数年もすれば新たな知見が生み出されます。
新しいものから、もしくは被引用件数が高いものからという具合に、読むなど目星をつけて読むことをおすすめします。
出版年度や被引用件数も一つの目安でしかありませんが、この点は別の記事で触れます。

読みたい論文がオープンアクセスではなかった場合、
※オープンアクセスとは世界中の誰もが無料でアクセスできるジャーナルです。
有料ジャーナルの中で著者がオープンアクセスの権利を購入し、無料で読めるものもあります。
 所属大学がサブスクリプション契約しているしている場合は、無料で手にはいります。
ものによっては、他大学からコピーを取り寄せられます。この際の、コピー代、郵送代などは自己負担となります。
僕はPDFがほしいので、手に入らないものは数千円で購入しています。
学生時代に数千円は安くはありませんでしたが、それ相応の価値はあったと思っています。

英語論文は、論文特有の言い回し、専門用語がかなり多く、英語が得意な人でも、なれるまでかなり大変なはずです😭
母語でも読み慣れていないトピックのものは読めないのと同じですよね🙄😅
論文はある程度方が決まっているので、それに早く慣れたいですね。

先生が出版した本を読んでみよう

いきなり論文はハードル高すぎる場合(僕はそうでした)、分野外人向けに書かれた入門書がおすすめです。
いや、これも案外難しいんですよね……。学部のときの僕がそうでしたから。
大学院編入のときもそうでしたが、わからないなりに読んで見るというのは重要だと考えています。
なんとなくでも眺めるだけでも、見えるものがあるはずです。
先生の考えを知るフックになるはずです。

本では得られないこと

研究は本当に大変です。
立案して⇨計画を練って⇨実験を実行し⇨データを分析して⇨論文を書いて⇨査読を経て出版にこぎつけます。
各工程それぞれに膨大な推敲・やり直しが生じ、その上、研究はこれらの工程をを行き来しながら、少しずつしか進みません。

そんなこんななので、論文が出版されるまでには、どんなに早くても実験を終えてから1年は経っているのではないでしょうか。
実験を終えてから1年で出版できるなんてうまく行ったレアケースで、
同分野の人から聞いたことも含めると、2年はかかる場合が多く、10年以上前に行われた実験が論文になっていることもあるようです。
実験計画を動かし始めた時点から換算すると、最低でもプラス半年、データをとるだけで2-3年なんてのも珍しくありません。
つまり、著者たちの最新の興味関心は最新の論文からも別なものに発展している可能性もあります。

そしてもうひとつ。
論文の中で書かれているのは、著者たちの考えの部分にすぎません。
その研究に至るまでの経緯、研究をすすめる中で考えたことなどなど、すべては書かれていません。
そのためにも、すでになさっている研究はひとつでも多くよみ、先生の最先端の考えを吸収する努力をしてほしいです。

その研究室で何が出来るのか

その研究室でしかできないことは何なのか、
その先生としか出来ないことは何なのか。

この2つの観点を持つと、研究の世界を覗く道筋は見えていると思います。
その中で、「その研究室の中で自分にしかできないことはなにか」も考えられると、よりいいゼミ生活を経験できるのではないでしょうか。


ゼミ配属を考えている方、少しでもお役に立てれば嬉しいです!
それでは次の記事で!