【ネイティブが話している英語で英語を学ぼう!】映画「Back to the future」より

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映画「Back to the future」から英語表現・コミュニケーション2つの観点で面白いシーンを見つけました。
その部分考察していきます。英語の原文にふれる面白さに気づいてくれるはずです。
言わずとしれた名作「Back to the future」。作品そのものの魅力は語っても語り尽くせないので今回は割愛🤩

共通理解がないと誤解を生む

マーティーが過去にタイムスリップし、電話を借りるために喫茶店に入るシーン(0:38:00~)。
マーティーと店員さんとの会話です。

英語原文

店員:「Are you gonna order somethin', kid? 」
マーティー:「Uh, yeah. Gimme- Gimme a Tab.」
店員:「Tab? I can't give a tab unless you order sometin'.」
マーティー:「Right. Give me a Pepsi Free.」
店員:「If you want a Pepsi, pal, you're gonna pay for it.」
マーティー:「Just give me something without any sugar in it, okay?」

同シーンの日本語字幕

店員:「注文しなよ」
マーティー:「"タブ"を」
店員:「勘定書(タブ)は注文の後だ」
マーティー:「砂糖抜き(フリー)ペプシを」
店員:「無料(フリー)?金を払え」
マーティー:「砂糖抜きの飲み物を」

文法的な解説

店員:「Are you gonna order somethin', kid? 」
マーティー:「Uh, yeah. Gimme- Gimme a Tab.」①
店員:「Tab? I can't give a tab unless you order sometin'.」
マーティー:「Right. Give me a Pepsi Free.」
店員:「If you want a Pepsi, pal, you're gonna pay for it.」②
マーティー:「Just give me something without any sugar in it, okay?」

①Gimmeは「Give me to」と同じ意味のスラングです。give me toを言っていたらこの形になってのですかね🙄
②palは「おい、君」くらいの呼びかけです。

誤解の鍵となったのは
TabとFreeです。

Tabというのはコカコーラ社が1992年に販売を開始したゼロカロリーコーラです!
1993年には日本にも上陸したそうですが……私の記憶にはない😅
(情報源:Wikipedia: Tab ClearTab Clear - Wikipedia

freeは自由という意味に加え、無料、含まないという意味もあります。
海外のレストランで、食後のちょっとしたデザートを「This is free.」と言いながらだしてくれるときもあります。
もう一つは、「含まれていない」で使われます。
日本語で言う糖質フリー、グルテンフリーと全く同じです。


マーティーは1985年からやってきたのでTabを知っていますが、”今”マーティーがいるのは1955年です。
だから、店員さんはTabの存在を知らないのです。
マーティーはこのTabを注文したかったのに、Tabを知らない店員は「Tab」を勘定書だと思い込み、
何も飲み食いしていないのに「勘定書を出せって……」という反応をするわけです。
このときの店員さん、怒っているようでかつ怪訝な顔をしていますよね🙄

マーティーはTabがまだ販売されていなかったことを悟ったのかは分からないけど、
文脈から相手が勘定書のことを言っていることを理解し、「Pepsi Free」と答えます。
(未来から来て何かとコミュニケーションが組合わないから、
相手がちょっとでも怪訝そうな顔をしたら言葉を変えるという戦略になっていたのかもしれませんね。)
マーティーは今度こそ伝わるだろうと思っていたのに、今度は店員さんに「お金払えよ」と言われる始末……。
これには呆れたのか、マーティーは怪訝そーな顔をしています。

「さっきのTabの流れからか、とにかくfreeという言葉がただでくれって意味に誤解されたらしい」と悟り、
「やらかしたー」という顔をしながら「砂糖抜きのなにかを」と伝えるわけです。

文化背景・英語表現を知れば知るほど映画は楽しくなる

仕方ないことではありますが、日本語字幕だとどうしてもオリジナルのセリフの面白さが損なわれてしまっています😭
これも仕方ないことですが、日本語字幕でタブ・勘定書をコーテーションマークで強調する工夫がなされていますが、これだけで本当の意味を理解出来る人はそう多くはないのでないでしょうか。
価値観を広げるためにも、洋画はぜひオリジナル音声、オリジナル字幕で観るのをオススメします。

単語・英語・コミュニケーション3つが学べるこのワンシーンが大好きです!
この記事が役に立てば嬉しいです😍🤩

それではまた次の記事で。

本記事で紹介した作品は、Amazon PrimeNetflixでの視聴が可能です。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)ユニバーサルスタジオ配給