【大学・研究生活】なぜネット上の情報をレポートに引用してはいけないのか?
大学のレポートで「ネット上の情報を引用しないように!」、「Wikipediaは引用として使わないように!」と言われたことありませんか。
自分の専門内しか分かりませんが、
ネット上で正しい情報配信行っている最前線で活躍している研究者の方もいますし、
ネット上の情報も信頼できるものが増えているなーと思っています。
そういったものは積極的に取り入れていきたいですよね😋🤩
(私もこんな時代に大学生やりたかった🤩)
一方で、ネットにはまだまだ信憑性にかける情報が溢れかえっているのも事実です😅
私が学生だったときにはレポートを書く際には「理想的には審査された論文、でも難しいだろうから書籍から引用するように」と言われました。
審査の過程がいまいちピンと来ていなかったので、この記事では研究が論文になるまでの過程を説明したいと思います。
研究が論文になるまでには
「立案⇨計画を練る⇨実験実行⇨データ分析⇨論文執筆⇨査読⇨論文出版」
ざっくり言うとこんな感じです。
それぞれの段階に凄まじい推敲・やり直しがあり、過程の行き来や同時進行で進むものもあるので、実際にはこんな単純には進みません😭
この記事では、論文執筆を終えてから論文が出版されるまでの過程に焦点を当てます。
査読を経て成果として認められる
論文は出版されて初めて成果として認められます。
この査読とはどういったものでしょうか😀
論文を書き終えると、ジャーナル(出版社)に「論文を審査してください」という依頼をします。
ジャーナルはその論文が出版するにふさわしいかを判断する段階に入ります。
この際に見られるポイントは、
・実験に関すること
-手続きが妥当か
・分析に関すること
ー分析が妥当か
・論文の構成に関すること
ー正しく論理の展開がされているか
その他、細かい表現・文章が指摘されることもあります。
この評価がどういった手順に行われるかは以下の通りです。
①エディタがつく
エディタは後述する査読者からのフィードバックを受けて、その論文が出版にふさわしいかを判断する立場です。
エディタが査読する価値があると判断された場合には、査読者による審査が始まります。
②査読者がつく
その論文を評価できる、すなわち専門が近い同分野の研究者が査読者として選ばれます。
多くのジャーナルでは、2-3人の査読者が上であげた部分の評価をしていきます。
③査読者の意見を総合的に判断し結果が決まる
査読の結果は大きく分けて3種類です。
・受理ー論文掲載にふさわしいと判断される
・改稿ー手続き、論文のロジックに問題があるところを訂正するように求められる。追加分析や追加実験が求まられる場合もあります。
・却下-出版にふさわしくないと判断される。却下されると改稿のチャンスも与えられません。
改稿しても、改稿後の原稿が出版に十分でないと判断されれば、却下となります。
論文になるまでに相当な手順があることは分かっていただけでしょうか。
この査読によって科学の公平性を保つよう努力がされていますが、
受理されたからといって、その論文が必ずしも正しいという保証にはなりません。
最近ではこの査読システムのあり方を考え直すべきではないかという声も多く、主流も最近は変わりつつあります。
ですが!
誰でもかけるネット上の情報と査読された論文との違いは分かっていただけたと思います。
より詳細はまた次の記事で!
参考文献:
科学は不確かだ リチャード・ファインマン著